肺ガンの検査は非常に重要です。というのも近年肺ガンは、胃ガンを抜いて日本人のガン死亡率の第一位になっています。脳や骨に転移しやすく発見が遅れると予後が悪い病気ですが、早期ならば手術や放射線治療により治癒が期待できるので、定期的に肺ガン検診を受けて早期発見することが大切です。
肺ガンの大きな要因として喫煙が挙げられます。喫煙指数(一日の本数×喫煙年数)が600以上のヘビースモーカーは、肺ガンリスクがとても高いです。
また、喫煙している人だけでなく、周りの人の健康にも影響を及ぼしていることを自覚する必要があります。
肺ガン検査は、以前は胸部レントゲン検査、胸部CT検査、喀痰細胞診の検査を行い、肺ガンが疑われた場合、病変のある部位の組織を微量採取する、組織診を行います。組織診によって肺ガンかどうかだけでなく、種類も確認することが出来ます。
特に、肺の入り口に出来る肺門型のガンは、50歳以上のヘビースモーカーの方に多くで、レントゲンには写りにくいですが、痰の中にガン細胞がこぼれ落ちてくることが多いので、喀痰細胞診発見することが出来ます。
早期に肺門型のガンを発見するために、定期的な痰の細胞診による肺ガン検査が必要です。病院にいかずに、自宅で3日間の喀痰を採取して郵送することで、スクリーニング検査ができます。
さらに最近は、早期の中心性肺ガンを検出する検査として正常組織と異常組織の性質の違いを利用した蛍光気管支鏡を用いる施設が増えています。
ヘビースモーカーなどハイリスクの人はこうした肺ガン検査が受けられる施設を選ぶのがよいと考えられます。
検査には病巣の詳細な形態がわかるCT検査が最もよいとされます。しかし、CTだけでは悪性の確定が難しく、患者負担が大きい細胞診に頼らざるを得ない場合があります。
そこで、正常細胞の3〜8倍のブドウ糖を消費する性質を利用してFDGというブドウ糖に似た物質を注入し、その集積具合をPET(陽電子放射断層撮影)で撮影して確認する方法を用います。PETは、全身のガン細胞の有無、広がりを調べることが出来ます。
CT検査で悪性か迷った場合、組織診をせずに、PETにより肺ガンと確定された例もあります。ところが良性でもFDGの集積がみられる、悪性でもFDGが集積しにくい場合もあり、PET単独装置で早期肺ガンを見つけ出すのには限界があります。
そこで、今は両方の利点を生かした最新の画像診断装置PET/CTを使うことが、検査の最も有効な方法だとみなされています。