皮膚腫瘍とは、一般に皮膚にあるできもののことを指します。皮膚腫瘍には良性から悪性まで非常に多くあります。良性皮膚腫瘍として代表的なものとして、色素性母斑、老人性色素斑、脂漏性角化症、尋常性疣贅(じんじょうせいゆうぜい)、表皮嚢腫(ひょうひのうしゅ)、石灰化上皮腫、脂肪腫などがあります。
色素性母斑は、いわゆるほくろのことです。周囲との境界がはっきりしているのが特徴です。形状は平坦なものから隆起しているものまで色々あり、色も濃いものからうすいものまでさまざまです。
レーザーで除去できます。まれに悪性腫瘍のことがあるので、疑われる場合は、除去することが勧められます。この場合の治療は保険診療が適用されます。
老人性色素斑は、顔面に発生する茶色の色素斑です。レーザーで除去できます。
脂漏性角化症は、老化によって発生するイボで、顔面にできる少し隆起した褐色のできものです。
液体窒素や炭酸ガスレーザーで除去できます。
尋常性疣贅(じんじょうせいゆうぜい)は、感染症のイボです。小さな傷口から皮膚に入って増殖します。炭酸ガスレーザーなどで切除します。
表皮嚢腫(ひょうひのうしゅ)は、粉瘤ともいわれます。皮膚の毛穴が徐々に広がり
皮膚の垢がたまり大きくなります。皮膚の深いところで破裂し化膿することがありますので、早めに医師に相談する必要があります。手術で切除します。
石灰化上皮腫は、カルシウムが沈着した腫瘤です。手術で切除します。
脂肪腫は、皮下に発生する軟部組織の腫瘍の中では最も多く見られる良性の腫瘍です。
悪性の皮膚腫瘍としては、悪性黒色腫(メラノーマ)、基底細胞癌などがあります。これらはいわゆるほくろがんと呼ばれるものです。
良性の色素性母斑と比べると、境界がはっきりしない、形がいびつである、色に濃淡が存在する、最近急激に大きくなった、などの特徴がみられます。
悪性黒色腫は、日本人の場合は足の裏に発生する場合が多いです。基底細胞癌は、黒褐色の光沢を伴い、顔面によくできます。
命に関わる場合があるので、疑われる場合はすぐに受診が必要です。
これらのように、治療が必要な皮膚腫瘍は、ほとんどの場合手術による切除を行います。顔などにできた場合は、特に傷跡を出来るだけ目立たせないように、形成外科、美容外科的なテクニックが必要になります。皮膚腫瘍の大きさによるが、手術所要時間は局部麻酔下において20分程度です。場合によっては全身麻酔を用います。
美容的な目的で色素性母斑や老人性色素斑を除去する場合は、保険診療適応外になります。