育児放棄は、子どもの保護義務を怠ることで、児童虐待の一種です。ネグレクトと言われることもあります。児童虐待には、身体的虐待、性的虐待、心理的虐待、育児放棄の4種類あります。
児童虐待
児童虐待には、身体的虐待、性的虐待、心理的虐待、育児放棄の4種類あります。最近では育児放棄が暴力による虐待よりも増えてきていると言われています。
食事を与えない、極端に不潔な状態で放置しておく、病気になっても病院に受診させないなど、児童の健康状態を損ない死亡に至らしめることもある深刻な問題です。
学校に通わせない、しつけをしないことにより、児童の学力低下や社会性の欠如につながり、将来社会生活に適合できない人間になる危険性もあります。
育児放棄の事件
また、育児放棄をしている親には、はっきりとした罪の意識が薄い例が見られることも特徴です。
子どもだけを駐車場の車内や、家に残して遊びにでかけることも、育児放棄です。
炎天下の駐車場に置き去りにされて熱中症で死亡した、冬の寒い日に一人で留守番させられて火事を起こし焼死した、などの事件が毎年発生しています。
このように、育児放棄は子どもの生命に関わるので、早期に発見して子どもを保護することが必要です。
児童虐待の原因
しかし、身体に傷がなく、表面上は仲のよい親子に見えることもあるので、周辺からは気づかれにくいことが多々あります。
そのため、子どもの虫歯の状態を育児放棄の早期発見の目安にしている自治体もあります。
児童虐待の原因として、核家族化が進み、育児の疑問点や悩みを聞いてくれる身近な相手がいない、夫婦仲や周囲との人間関係が上手く行かないなどで親が情緒不安定になり、それらのストレスを乳幼児にぶつけていることが考えられています。
育児放棄についての児童相談所
また児童を虐待する親は、自らも子どもの時に親から虐待を受けていた人が多いとの統計的な報告があります(虐待の連鎖)。育児放棄に関しては、経済力が不足している、精神的疾患を抱えている、知的な障害があるなど、親の抱えている問題が原因になっている場合もあります。
虐待を受けている子どもを保護するための里親制度が児童福祉法により制定されています。周辺で育児放棄などの虐待が疑われる場合は、すみやかに居住地の児童相談所に報告することが必要です。
2007年に熊本市の慈恵病院は、事情があって親が育てられない新生児の生命を守るため、「こうのとりのゆりかご」を設置しました。しかし、新生児の受け入れを目的としたこの施設に3歳児が置き去りにされる事態が発生したため、育児放棄の助長につながっているのではないかとの懸念が持たれています。